比(ratio)


ある数が他の数の何倍にあるかをあらわしたものを比と呼ぶ

aのbに対する比。aとbのふたつの数字の比はひとつの有理数となる。演算として割算が行われ「ある数 a が他の数 b の何倍にあるかをあらわす」
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逆比は比を構成する2項の立場が入れ替わる。逆数は有理数の分子、分母の立場が入れ替わり同様の機能を果たす
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仮にaとbの比が5倍だったものは逆比を取る事で0.2倍に。0.2倍だったものは5倍になる。0.2倍というのは5で割る事と同じだから
逆比によって演算が掛算の場合割算に、演算が割算だったら掛算になるという事になる

<比例式>
等号で結ばれた比は以下の様に計算できる
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調和平均


2項の調和平均の式は以下になる。この演算の機能を直観的に理解するのは少し難しいが大切な考え方でもある
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具体的には、このような問題を解く時に使う。行きは80km/h、帰りは20km/h、その平均の速さはいくらか?
この答えは50km/hでは無い。以下のように求める。答えは32km/hになる
daum_equation_1420218167865.png
検証してみる。調和平均の式を使わずに片道80kmと仮定して答えを導いてみる
行き80km/hで1時間。帰り20km/hで4時間。合わせて往復で5時間かかるとして往復の距離は80*2=160km。従って160÷5=32km/hとなる

この調和平均の式の幾何的なイメージは以下になる。これは一次元図形の相似になっている点に留意(フラクタルなどで利用される可能性がある)
average1.png

<この方程式の変形の各工程を考察してみる>

まず起点となる方程式を考察してみる。行きは a km/h、帰りは c km/h、その平均の速さ b km/h を求める方程式は以下になる
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aを1/aという逆数にする意味を考えてみる。これは行きの80km/hをaにあてはめる時、1km進むのに1/80時間かかる事を意味する
つまり1/80 h/km(値と共に単位も変わってる)
同様に1/cという逆数の意味は1km進むのに1/20 h/kmかかる事を意味する

この1/aを1/bと足して入力の項の数2で割ると平均の1km進むのにかかる時間の値が出てくる。つまり1/2*(1/80+1/20)= 5/160 h/kmになる
単位に注意して考えると求めたいのは速さの単位である「km/h」なので、右辺のh/kmを反転させるために未知数bは逆数になる
これで速さを求める方程式を考える事が出来た。これを起点に式を自分の好みに合うシンプルな式に変形して整理していけば良い

次に途中の工程で出てきた式を考察する
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この式は方程式の計算の意味をシンプルに表している。右辺の分子部分は入力の項数を表し、分母の繁分数はそれぞれの速さの逆数となっている
つまり、この式の形を別の方程式で表現するなら下記となる
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nは入力の項数を表し、xnが各項の値となる。これで入力の数が増えても調和平均の値を得る事が出来るようになった。n項の調和平均の式はこれになる
こちらの方が一般性は高いのでこの式を利用するのが一番いいのかもしれない

次に以下の工程を考える
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この式を変形していくと最期の式が、調和平均の式の幾何的なイメージに合致している事が確認できる
daum_equation_1420511668905.png
つまり a:c の比が (b-a):(c-b) と合致する。この方程式の意味はこれになる
(少し脇道にそれるが 2ac に対する式の変形は、このような変形も出来る事に留意しておいた方が良い。咄嗟には出来ない変形だが発想の転換のようなものだと思う)

速さと比


物理数学において速さや加速度を理解しておくことは重要と考える
"速さ" は例えば80km/hourと表現される。このkm/hourという単位に注目すると、分母、分子それぞれが違う単位に割り当てられた有理数「比」である事がわかる
また同時にその実数はスカラーになる。つまり"速さ"は単一のスカラーでありながら比を表している

単一の単位(例えば m メートルや sec 秒など)と速さの単位(km/sec、g/cmなど、分母分子の単位の組み合わせに制限は無い)は
本質的にまったく異なった量、スカラーである事を認識する必要がある。何故ならグラフでこの値を見た時、単一単位は一次元グラフ、
速さは縦軸に分子、横軸に分母の二次元グラフになるからだ

加速度などのグラフは縦軸に速さ、横軸に時間を取る。つまり本来、二次元グラフで表せる「速さ」をスカラーとして縦軸にしているので
加速度の単位は例えば「m/sec^2」等になる。最初の速さのグラフがm/sec、次の加速度のグラフの横軸が1/secなので、m/sec×1/sec=m/sec^2 になる

通分は比の互換変換であり、逆数や逆比により「速さ」の分母、分子、それぞれが持つ単位の変換を暗黙的に行う
有理数から実数にする際、分母の単位の数が整数1になり分子が分母に対して正規化される(つまり分母の単位に対して正規化される)
このように速さが関わる計算は暗黙的な比の操作を頻繁に行う事を意識しておくと計算の意味を見失わない


平均(またの名を相加平均、算術平均)と重心位置


オーソドックスな2項の算術平均の計算式は以下になる。2項の平均を求めよと言われればこの式になる。世間一般で使われる平均計算はこれを指す
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これは考えを発展させるとn頂点のポリゴンの重心位置計算等が可能となる
n 個の位置を指し示す頂点ベクトルを足し合わせ項数で割るとそれがポリゴンの物理的な重心位置になる
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<サンプルコード>
     public    Vector3[] poly;
      g = (poly [0] + poly [1] + poly [2]) / 3;                        //重心計算

連続比例式と幾何平均(またの名を相乗平均)


以下のように連続する比例式を連続比例式と呼ぶ。これは不変比が連続して成立する
average3.png

幾何平均(相乗平均)の式は以下となる
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相乗平均は a を連続比例式の二項目、c を四項目とした時、bは三項目の値となる。この関係は項が移動して行っても連続比例式であれば変わらない
これを踏まえ一般的な式を考えると以下になる。これでn項の相乗平均が求められるようになった
(√は2乗根なので n=2 として上記の2項相乗平均の計算ではルートの影に 2 は隠れている。本来、項数が増えるごとに n 乗根として増えて行く計算になっている)
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相加平均と幾何平均の関係


ある平方根同士の差を調べる式を作るとする
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この式を括弧で囲んで二乗すると常に正値となることから以下の等式が成り立つ式となる
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この式を変形すると左辺が相加平均、右辺が幾何平均の式となり、その等式から常に相加平均が幾何平均より大きな値となることが分かる
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実際に検算してみると,その通りになる


不連続比例式


以下の様にそれぞれの辺が共通の不変比を持つ比例式を不連続比例式と呼ぶ
average6.png

プラトンのラムダとフィボナッチ数



プラトンのラムダという考え方がある。頂上を1にして左に×2、右に×3するピラミッドを作る
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この三角形の中に連続比例数(等比数列)がいくつも出来ている。例えば 2,6,18,54,162,486 は不変比 1:3 の等比数列
3,6,12,24,48,96 は不変比 1:2 の等比数列となっている。この左右の関係は三角形の裾野を広げて何処まで行っても崩れない



Rational:理 に対する個人的考察



割る、比をとる、余りをとる という行為は何か特殊な意味や力を持っているらしい
比は"ratio"。この語源となる"rational"という単語の訳は"理性"(ことわり)を意味する。「有理数」という単語の「理」の部分は rational の誤訳であり
本来、有比数とするものであるが、比に対し古代のギリシアやバビロニア、エジプト等の数学家達は、なんらかの力を直観的に感じて、
rational に理性という意味を持たせたのかもしれない。そういう意味で有理数という単語は誤訳ではないと予想できる。また理系の神髄はここにあるのかもしれない

  • 有理数から生まれる「循環小数⇒秩序のある無限増殖」
  • 周期がある。つまり秩序がある
  • モジュロ演算
  • 相似による無限増殖、フラクタルの源
  • 圧縮されたものをある意味を持った物に解凍する
  • 暗号に対する鍵

「非循環小数、無理数⇒秩序のない無限増殖」。無秩序から生まれるランダムな数字?理(ことわりの無い)の無いカオスな世界?
でも元となる"根っこ"。根(root√)は確かにある。数は木みたいなイメージで無理数の木は幹から伸びる枝の先が無限の先に無秩序に延びているので
計算すれば計算したところまで見る事ができるが、その先がどうなってるかは判らない?

  • 最終更新:2015-03-03 16:56:28

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